新版 因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」発行人・宮本起代子の観劇記録

2013-01-01から1年間の記事一覧

2013年因幡屋演劇賞

2013年の因幡屋演劇賞を以下のとおり発表いたします。*小西耕一作・構成・出演 小西耕一ひとり芝居『既成事実』と『破滅志向』*green flowers 内藤裕子作・演出『かっぽれ!~春~』と『かっぽれ!~夏~』*劇団フライングステージ 関根信一作・演出『OUR…

橋爪功×シーラッハ『犯罪|罪悪』

*フェルナンド・フォン・シーラッハ作 酒寄進一翻訳 森新太郎演出(1,1',2,3,3',4,5,5',6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18) 公式サイトはこちら 東京芸術劇場シアターウェスト 25日で終了 ドイツの刑事事件担当弁護士として活躍するシーラッハの処女作『…

因幡屋の俳句日記/ご報告を兼ねて

しばらくおやすみしていた俳句日記(1,2,3)ですが、ひとつご報告があります。 当方12月16日付にて、俳句結社「銀漢」に入会いたしました。3月に「銀漢」の初学者向け勉強会の金星句会を見学させていただき、それから月1回の句会に参加するようになりました…

水谷八重子 presents 朗読新派『大つごもり』

*樋口一葉原作 久保田万太郎脚色 島田雅彦現代語訳 成瀬(ブログの新派観劇記録はこちら→1,2,3)芳一演出・補綴 公式サイトはこちら 麻布区民センター区民ホール 13,14日のみ 公式サイトにあるように、本公演は水谷八重子の自主公演で、今年で11回めを迎え…

iaku vol.4『目頭を押さえた』

*横山拓也作(1,2,3,4,5) 上田一軒演出 公式サイトはこちら こまばアゴラ劇場 15日まで 横山作品との出会いは、第15回劇作家協会新人戯曲賞に選ばれた『エダニク』を「読んだ」ことである。一気読みしてそれから何度読んでも飽きない。実は自分は戯曲を「…

劇団民藝『八月の鯨』

*デイヴィッド・ベリー作 丹野郁弓翻訳・演出 公式サイトはこちら 三越劇場 19日まで (1,2,3,4,5,6,7,8,9) 岩波ホールで1988年に公開された同名の映画(注:第2回東京国際映画祭の女性映画週間参加作品として、前年の87年に同ホールで上映されている)が…

演劇集団声を出すと気持ちいいの会本公演『富士の破れる日』

*山本タカ作・演出 公式サイトはこちら 武蔵野芸能劇場小劇場 3日で終了(1,2,3,4,5,6,7,8) 題名の「破れる」は、「われる」と読む。 三鷹に行けば迷わず南口に出て星のホールへ歩くのが常であるが、今日は北口の階段を下りる。反対側はずいぶん静かだ。線…

サブテレニアンプロデュース Dialogue『キル兄にゃとU子さん』

*大信ペリカン(満塁鳥王一座)脚本・上演台本 赤井康弘(サイマル劇団)構成・演出・美術 公式サイトはこちら サブテレニアン 3日まで 12月5,6日は静岡市のアトリエみるめで公演あり 満塁鳥王一座は、2011年3月の東日本大震災で公演を予定していた郡山の劇…

因幡屋の12月

取り急ぎ観劇が決まっているものだけを掲載いたします。*声を出すと気持ちいいの会本公演『富士の破れる日』(1,2,3,4,5,6,7,8) 11月の予定にも記載しましたが、観劇は千秋楽になるため再度。*サブテレニアンプロデュース Diaiogue『キル兄にゃとU子さん…

パラドックス定数第31項『殺戮十七音』

*野木萌葱作・演出 公式サイトはこちら 荻窪小劇場 24日で終了(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17) JR荻窪駅で降りるのは何年ぶりだろう、そしてはじめての荻窪小劇場だ。 南口から徒歩10分とのことだが、線路沿いにまっすぐ歩いて青梅街道にぶ…

演劇ユニットてがみ座第9回公演『地を渡る舟-1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-』

*長田育恵作 扇田拓也演出 公式サイトはこちら 東京芸術劇場シアターウェスト 24日で終了 (1,2,3,4,5) 申し分ない作品とは、こういう舞台のことを指すのではないだろうか。 題材にした人が生まれた土地を訪ねて熱心に取材をし、その場所の空気に触れて人…

みきかせプロジェクトvol.5「青天井ポップコーン」

昨年の公演(1)がたいへんおもしろく、みきかせは自分にとって「はずせない公演」のひとつとなった。今回は「塩味」=MU/バジリコ?バジオ、「甘味」=ゲンパビ(1,2)/楽園王+オクムラ宅(1,2,3,4)の組み合わせである。開幕して4日めの今日「甘味」を観…

こまつ座第101回公演『イーハトーボの劇列車』

*井上ひさし作 鵜山仁演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋サザンシアター 17日で終了 そのあと兵庫の西宮、岩手の盛岡、山形の川西でも上演する(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19)。 井上ひさし作品のなかで、自分にとってことのほか大切で…

劇団桟敷童子『紅小僧』

*サジキドウジ作 東憲司演出(1,2) 塵芥美術 公式サイトはこちら ザ・スズナリ 24日まで 劇団のwebサイトをみると、初日から千秋楽まで全日程で完売の由、たいへんな人気である。 筆者最大の関心は近藤正臣である。テレビや映画でよく知られている、いわゆ…

BeSeTo演劇祭/鳥の劇場『セールスマンの死』

*アーサー・ミラー原作 倉橋健翻訳 中島諒人演出 劇団サイトはこちら 新国立劇場小劇場 10日で終了 第20回BeSeTo演劇祭の棹尾を飾る舞台だ。劇団が2010年12月に初演した作品を、国際共同作品として再演した。しかも日本、中国、韓国の三カ国の俳優が同じ舞…

時間堂『森の別の場所』

*リリアン・ヘルマン作 黒澤世莉翻訳、演出 公式サイトはこちら シアター風姿花伝 11日まで 11月30日、12月1日は大阪のin→dependent theatre 1stで上演 わが国では知られていない世界の名作戯曲を、「時間堂が勝手に発掘しスポットを当てる新シリーズ」であ…

劇団ロ字ック第七回本公演『退カヌコビヌカエリミヌヌ』

*山田佳奈脚本・演出 公式サイトはこちら サンモールスタジオ 10日まで(1,2) 舞台には演技スペースほとんどを覆うくらいの大きな壁が作られている。その手前に下手から上手へゆるく上がる通路のようなものがあり、上がった先には自転車が1台。 開幕すると…

因幡屋の11月

とりいそぎ11月の観劇予定をお知らせいたします。 俳句日記は後日あらためて。*劇団ロ字ック第七回公演『退カヌコビヌカエリミヌヌ』(1,2) タイトルは合っているかな。2日に初日の幕を開けた。山田佳奈はもう誰にも止められない。*時間堂『森の別の場所…

鳥公園#3『カンロ』

*西尾佳織作・演出 劇団サイトはこちら 三鷹市芸術劇場文化センター星のホール 11月2日まで Mitaka“ Next” Selection 14th参加作品 公演タイトルは『カンロ』あるいは『甘露』となっており、「報われる気配がない」ということばが添えられている。 9月に東…

劇団印象『値札のない戦争』

*鈴木アツト作・演出 公式サイトはこちら こまばアゴラ劇場 28日で終了 (1,2,3,4 5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17) 第20回BeSeTo演劇祭 BeSeTo+参加作品として、B・ブレヒト作 山縣美札振付・演出の『残跡/ユダヤ人種の妻』と交互上演された。 鈴木ア…

shelf volume16『nora(s)』

*ヘンリック・イプセン原作 矢野靖人構成・演出 公式サイトはこちら アトリエ春風舎 31日まで (1,2,3,4,5,6,7,8) 第20回BeSeTo演劇祭 BeSeTo+参加作品 イプセンには何度も挑んでいるshelfだが、今回は初の国際共同制作として、韓国の俳優Cho Yu Mi(以下ユ…

鵺的第7回公演『この世の楽園』

*高木登作・演出 公式サイトはこちら スペース雑遊 11月3日まで (1,2,3,4,5,6,7) 本作は2005年、高木登が当時在籍していた劇団の公演において『グランデリニア』のタイトルで初演された。したがって今回の『この世の楽園』は改題改訂の再演ということにな…

ハーフムーン・シアター・カンパニー ハロルド・ピンター連続上演NO.12

*ハロルド・ピンター作 喜志哲雄翻訳 吉岩正晴演出 公式サイトはこちら 下北沢 シアター711 20日で終了(1) ちょうど一年前、『誰もいない国』をみて以来のハーフムーンである。客席の年齢層は下北沢にしてはそうとうに高めで、業界の知り合い客が多いよう…

ピープルシアター第58回公演『蝦夷地別件』

*船戸与一原作 森井睦脚本・演出 公式サイトはこちら 2時間30分途中休憩なし 東京芸術劇場シアターウェスト 16日まで 今年の6月にNHK「未解決事件ファイル File.3 尼崎殺人死体遺棄事件」の再現ドラマ部分の脚本執筆者として、はじめて森井睦氏のお名前を知…

新国立劇場『エドワード二世』

*クリストファー・マーロウ作 河合祥一郎翻訳 森新太郎演出 公式サイトはこちら 新国立劇場小劇場 27日まで 森新太郎(1,1',2,3,3',4,5,5',6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17)が河合祥一郎の新訳で、イギリス・エリザベス朝演劇の代表的な作家マーロウの作…

シンクロ少女#12『ファニー・ガール』

*名嘉友美作・演出 公式サイトはこちら 三鷹市芸術文化センター星のホール 14日で終了(1,2,3,4,5,6) Mitaka“ Next” Selection 14thの1本として、星のホールに登場した。いつもは小さな空間でむせかえるような愛憎劇をみせるシンクロ少女が、この大きな劇…

月刊「根本宗子」第8号『中野の処女がイクッ』

*根本宗子作・演出 公式サイトはこちら 新宿ゴールデン街劇場 1時間40分 休憩なし 18日まで はじめてみたのが今年3月の第7号公演『今、出来る、精一杯。』で、それ以来の根本宗子となった。前回の印象があまりに強烈だったこともあり、ゴールデン街劇場の小…

こまつ座&ホリプロ 音楽劇『それからのブンとフン』

*井上ひさし作 栗山民也演出 こまつ座のサイトはこちら 9月28,29日KAAT神奈川芸術劇場 10月3日~15日まで天王洲 銀河劇場 (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18)。 1970年、井上ひさし最初の小説『ブンとフン』として発表された。それから5年後…

『ムサシ』ロンドン・NYバージョン

*井上ひさし作 蜷川幸雄演出 こまつ座&ホリプロ公演 ホリプロの公式サイトはこちら 彩の国さいたま芸術劇場大ホール 10月20日まで その後、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、シンガポール公演あり(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17)。 200…

因幡屋の10月&俳句日記

秋の観劇シーズンに突入した。10月はとくに後半からが盛りだくさんになっている。心身整えてひとつひとつを大切に受けとめ、考えることができますように。*こまつ座&ホリプロ『それからのブンとフン』、『ムサシ』 この秋のラインナップをまとめてこちらを…